手書きの手紙を送ってみてはいかがでしょうか。
「男はつらいよ」シリーズ第47作『拝啓 車寅次郎様』の本編冒頭部分のロケが上越で行われました。
もう30年あまり前のことです。
髙田の街中の郵便局の前。
寅さんの忘れたはがきを手に、小林幸子演ずる演歌歌手が郵便局から出てきます。
「先生、このはがき」声をかけられた寅さんは振り返り、
「ああ、うっかりしてた。すまねぇ、そこのポストにな、ポトンと入れてやってくんねえ」と、応えます。
山田洋次監督は前島密をご存じで、敬意を込めてこのシーンを撮影されたに違いありません。
前島密の生家は、撮影場所から東へ約五キロ。
下池部という村にあります。
1835年の生まれですから、明治維新より33年前。
自然、主な活動時期は明治期になります。
何もかもが手探りだった時代。
郵便の父と呼ばれる前島密ですが、その功績は郵便事業だけにはとどまらず他分野に及びました。
江戸遷都、国字の改良、海運、新聞、電信・電話、鉄道、教育、保健など――。
明治という国家の礎を築いた一人でもあるわけです。
現在、生家跡には『前島記念館』が建っています。
明治時代を思わせる洋館風の小さな二階建てで、約200点の展示物を見学することができます。
滞在時間は約一時間が見込まれ、入館料は無料。
気になるのは前庭に置かれた昔懐かしい円筒状の赤いポスト。
残念ながら使用不可ですが、同型のポストが道路を挟んだ向かい側の郵便局前にあり、こちらは使用できるとのこと。
メールやLINEの現代。
手書きのはがきや手紙を送ってみるのも一興かもしれません。
画像元:上越観光コンベンション協会
※詳しい情報はWebサイト「上越観光Navi」に掲載されています。
是非ご覧ください。